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シックハウス
コラム 2001〜2004 【シックハウスを考える】 抜粋         

■第2楽章への序曲が始まった行政交響楽団

■ 縦割り行政が横の動向をやっと模索しだした。しかし・・・・

建築基準法改正(国土交通省)が平成15年7月施行がすでに決定した。
国土交通省では平成14年内に「シックハウス対策に係わる技術的基準」の政令告示を
まとめるべく、パブリックコメントの募集をはじめ慌しい師走を迎えている様子である。
関連担当部署の方々のご努力には敬意を表したい。

社会問題化しつつあるシックハウス対策に対し、根本的打開策を追求することなく業界の
自主規制・努力だけでは進捗が遅すぎるというところだろうか・・・・・
国土交通省としては他省に先んじ平成13年よりこの問題に取り組んできたという自負が
見え隠れするが、現実は厚生労働省・文部科学省・農林水産省・経済産業省に指導及び
実務面で整合性連携の遅れもある。JIS・JAS・衛生法の改正・改定が建基法施行よりも早い
現実に建基法の施行時期までに悠長に準備していく余裕が無くなっている。
 その為、業界に対し準備に関しQ&Aを整えて理解を深めていくプロセスが非常に短く
さらに、他省指導要領との整合性無くしては実効性に乏しい為、2重3重の検討調整が
強いられている。業界は突然の国土交通省の豹変と捕らえ猛反発するのもうなずける。

しかし、そこは行政方針であり不満がありながらも従わざるを得ないというところか・・・・
まして、昨今の消費者の反動は行政規制化によりますます大きくなることが予測され、
そこでの反目は得策ではない。ここは「シックハウス対策」に関し学習していこうという姿勢が
業界にもやっとのこと見られ始めた事は非常に喜ばしいことである。
そういった意味では縦割り構造の弊害が思わぬ効果を生み出したとも言える。

 噂では試行として官庁工事入札にホルムアルデヒド除去対策に関する濃度提案を織り込む
動きも始まっていると聞く。JIS・JAS改定により建材資材の評価コストアップが予測される中
入口規制と出口規制の両面を両立させ、急激なコストアップを阻む狙いも有るであろう。
うがった見方をすれば、建材・資材メーカーには従来押し付けられてきた責任の免罪符が
与えられ、発注者・設計者側にはリスク回避の為の指針が公の物となり、狭間にある施工会社が
この先、矢面に立たざるを得ない状況が出来上がりつつあるとも言えるのではないだろうか。

このコラムでも提言して来たが、上位から下位への責任転嫁の慣例構図に対し
「シックハウス」が風穴を開けたとも言える。この風穴はまだまだ序曲であり、
来るべき第2楽章(TVOC)の作曲・演奏により風穴はますます大きくなるであろう。
 「備えあれば憂い無し」 建設業界の今後の研鑽に期待したい。

■ 困惑も呼ぶ規制化スピード

 ■ 動き出した行政指導のスピードは予想を上回るか?

建築基準法改正・JIS規格の見直し・衛生法の改正と住環境に関する規制指導が急速に
動き出してきた。筆者はまだまだ入り口の扉を開けただけであり、更なる室内の改装劇が
始まると予測する。また、そうであるべきとも考える。
 しかし、この入り口の扉を開けたことがどの様な社会影響を及ぼすかは不明である。
 
不明というよりも、指導強化の必要性と事の本質が一般的に理解不足であるとも言える。
このコラムでも再三触れているが、各方面のプロ及び指導管轄の立場であるお役人ですら
シックハウス(住環境における化学物質放散に関する影響分野)問題に関し、知識が乏しすぎる。
ましてや、指導規制が示す社会問題としての次ステップを考察し準備するなどということは
現状では難しいことであろう。
ただ、目前に迫る規制に対し対策を考える方で精一杯が現実である。

規制強化による困惑状況の考察。
 
●各種メーカー及び関連業界の団体
 
指導強化は社会問題としては理解できるが、その中身は時期尚早であるという困惑が主。
 その裏には、この種の問題に関し改善努力を怠ってきたわけではないという自負もある。
 また、一部の規制の中身には現状技術だけでは対応が難しい点もあるという事。
 住環境の整備及び建築は単なる素材の集合体ではなく、コーディネートする
 技術力が不可欠であり、管理責任の所在が不透明であるという商習慣を打破できなくては
 企業の存続も危ぶまれるからである。
 それは、現実対応としてコストアップの部分をいかに償却するかという経営の根幹にも
 関わる新たなる問題であり、世間を騒がせた雪印騒動等のスケープゴートにも
 されかねない不安である。
  しかし、対策技術の革新が規制の流れに追いつけないという本音も見え隠れしている・・・・・。

 
●各非営利団体
 
やっと自主活動努力がによって行政が重い腰を上げたと評価している。
 但し、入り口であり一般の認識度はまだまだ低く、
 これを機に更に活動を強化すべく広報に拍車がかかる勢い。
 問題提起だけでなく、本質対策の学習も今後必要となる。
 しかし、全般的には追い風ムード。
 
 
対策に関する情報収集にも企業PRに乗ることなく、主体的調査能力も高め客観的提言の
 出来うる体質作りを筆者は望みたい。


 
●中小企業のビルダー他
 社会の風に非常に敏感。
 個々の存続を真の付加価値選択に求め、規制強化を事業の強化へ繋げる意欲のある
 企業が増えてきている。
 大手看板営業に対する逆襲の絶好のタイミングとも捉えられている。
 実際、エンドユーザーにとっては一番の味方になりうる方面やもしれない。
 顔の近いお付き合いに不可欠なのは信頼である。
 この重みを知り尽くしているのもこの方面ではないだろうか。


■最近の賃貸住宅トラブル

 ■ 家主・借主・仲介不動産会社からの相談による困惑

最近、住宅オーナーからの相談に比し、賃貸住宅関連の相談も増えてきた。
賃貸住宅における付加価値認識が高まることは喜ばしいことだ。
ただ、家主・借主・不動産会社と三者三様の相談内容であり、
中には同一物件に関し三者からの相談も有り、返答に苦慮することもある。
 
相談に応えながら住環境における化学物質放散影響の実態もご理解願える様に
努めているのだが、三者の仲介にまで踏み込むことはご遠慮申し上げている。
しかし、当方が住環境におけるトラブルの仲介屋と勘違いされる向きも出てきており
はたはた困惑してしまう。

ここに、困惑の一例をあげてみよう。家主・借主・仲介業の方ご参考にしてください。
 
●新築物件の賃貸契約後入居された借主の方からのご相談
 
入居2か月後から体調が思わしくない。今では住めない状況まできている。
 色々調べたが、住環境による影響であることは明快である。
 転居も考えたが費用がかかる。何とかこの状態を打開できないか。
 対策が出来るなら早く処置したい。不動産屋さんに相談はしたものの、
 特別視されている様でなかなか理解してもらえない。
 対策を行うにしても、対策費用を全額負担するのも納得がいかない。・・・云々

 
●不動産仲介業の方からのご相談
 
シックハウスについて教えてほしい。対策の手段と費用について・・・・・。
 建築業者に相談したが、建材等は対策品を使用している。
 こんな、問題が出るはずがない。他の入居者からはクレームはない。
 しかし、対策方法については幾つか調べている。
 最終的には、借主の方にご紹介するという形で考えている。(当然費用負担なし)
 仮に対策費を一部でも負担する場合は家主に相談しなければならない。

 
●家主の方からのご相談
 建築の専門家ではないので良くわからない。シックハウス問題について教えてほしい。
 現状で貸主に責任はあるのか。建築会社の責任ではないのか。
 
現状の住環境を調査するにしても、対策を行うにしても賃貸住宅においては
掛かる諸経費の負担が三者三様思惑の違いが有るようだ。
 しかしながら感ずることは、住環境における化学物質放散による被害について
供給側の認識・知識・理解の向上の遅れにより対話解決の道は閉ざされていると
言わざるを得ない。
 まず、現状を訴えている方の苦しみを分かったフリでなく、真摯に受け止め一緒に
解決していく姿勢を示さなければ、対話による穏便解決には進まないであろう。


■化学物質過敏症とプライバシー保護の関係

 ■ 予防対策観点のエリアと実被害者エリアの狭間で考えさせられること。

最近特に、シックハウスの言葉を目にすることが非常に多くなってきた。
このコラムでも取り上げたが、認識が高まることは本当に喜ばしいことだ。
ただ、正しく御理解願いたいということが条件ではあるのだが・・・・・・
 
シックハウス症候群の中の化学物質過敏症についてのご相談・ご質問も増加してきた。
  大別すると2つのゾーンに分かれる。
     
・ 予防対策の模索による悩み。
     
・ 現実に症状が出ていて何とかしたい。
 前者のエリアの方々は個人・法人問わず予防の為の情報を収集する目的が主である。
やはり、対策についてもベストを求めるのは当然である。しかし、法人格においては、
各種の予防対策の検討に効果実績として、フィールドでの実例実績を件数として捉える
風潮がある。各社のデーターもさることながら実地検証も重要である事は否めない。
しかし、ここで各社問題が発生しているであろうことは同業者として推察は出来る。
 それは、前段の後者のエリアの方々のプライバシー保護の観点である。
実際に直面されている方々の中にも症状に重軽度の差は当然ある。
しかし、総じて言える事は何らかを試しながら模索されているということである。
直接原因を明確に特定しかねる中で、個人の体質に転嫁されることを嫌い、公表に対しても
慎重且つ後退的である。
 これは、
まだこの症状が住環境において起因しているであろうことは推察されても、
病気としての認知が不完全である事にも原因があると考えられる。

家族にも理解され無い為に苦しまれる方や、建築関連企業に相談をしても まともに
取り上げられないという悔しさを味わっている方々もいらっしゃるはずだ。


こういった環境の中での実地検証と実地実績の蓄積は各社行ってはいても、その詳細は
個人のプライバシーと置かれている環境を考慮するとファジーにならざるを得ない。
現状ではやむ終えないことであろう。
さらに、予防対策であっても対象が法人等の企業であるならば、商品に対し誤ったイメージを
与えてしまうことも考えられる。

健全な情報公開が出来うる環境が、早期に整うことが望まれる。
入り口規制は遅ればせながら進んできたものの、すでにその被害で苦しまれている方の
数が正確に把握できないのも事実である。
 対策技術の確立と医学的な観点での専門治療・研究機関が増えることを期待したい。
現代科学・文化の進歩に伴う副産物でありながら、常に問題が後からついてくる。
のめりこめば のめりこむほど、本当に難しい現代病(シックハウス症候群)である。


■プロがプロのイメージを損ねている。

 ■ 最近、目にした住宅建築における許されざる事象

こういった仕事をしていると住宅に関し色んな相談事を受ける。
最近、相談を受けた中で余りにも目に余り建築技術者として同胞の一般イメージを損ないかねない
事象を目の当たりにしたのでご紹介します。
 
世に悪徳業者といわれる会社イメージを風の頼りに聞くケースも御ありの事と思います。
  ○ 住宅建築業界の悪徳とされるイメージの要因
     ・ 金銭トラブル(契約に関する詐欺行為等)
     ・ 契約条件の不履行
     ・ 劣悪な品質
     ・ アフターサービスの欠如
     ・ 不透明な下請け契約形態と実施工体制の不明瞭
     ・ 感情・作為的等により不穏当にイメージ付けられるケース

不穏当にイメージ付けられた業者は非常にお気の毒なので同情は出来る。
しかし、プロ企業の立場を認知されるがゆえに顧客を素人という目で見てしまい、素人と称する方から
思わぬ逆襲に合うこともあることをプロは心すべきである。
 
 今回、相談により目にした事象を簡単に列記します。これは1軒の住宅建築で現実に起きていることです。
  ○ 住宅に関し立派な理念と技術を持っていると思われる企業の失態
     ・ 大幅な工期の遅延(自社施工ミスによる手直しが要因)
     ・ 常識を逸する仕上げ納まりの数々(作業員まかせ)
     ・ 設計図・施工図の不備(プロが書いたとは思えぬ施工図)
     ・ 設計者の変更(施主に未報告・確認申請上からは違法行為ともとれる)
     ・ 実質工事監理者の不在(監理能力があると思えない職員)
     ・ 何事も施主が指摘してから重い腰を上げる会社(危機管理の欠如)
     ・ 自社責任を施主への追加金額要求に転化
    掘り起こせばまだまだあるかもしれない。そう思わせる住宅だった。

 相談者は真剣にしかも必死に住宅建築に関し勉強されていた。それは素人の指摘にまともに返答の
出来ないプロに対する苛立ちがそうさせたのかも知れない。
建築評論家の手にかかると、世の中の住宅建築会社は全て似たり寄ったりとなる論調で読者・視聴者に
注意を喚起し洗脳してしまうかもわからない。
 現実に起きていることではあるが、大半がそうであるとは言えない。真の技術者や真のプロ企業に
とっては迷惑千万な話である。同業プロが業界プロのイメージを損ない、そのイメージ改善のために
被害をこうむった善良プロは余分な労力を強いられるのだから・・・・・・。

 とある邦画の中の台詞を思い出す。
『事件は現場で起きている』
見かけプロ、そして識者と称する一部の方々は現場を見、且つ 現場の実態をプロセスを含め
奥深く検証していただきたい。結果のみで考察することはプロのイメージを損なうばかりでなく
正しい物づくりの弊害とも成りかねない。特に『マイホーム建築』は我々の夢である。
 希望がかなえられるプロセスで物づくりに参画する喜びも味わいたいものである。
猜疑心でプロを監視するなどという気持ちは誰しも持ちたくないはずです。
世のプロの方々(自称含め)!、皆さんが言う素人の方々からくれぐれも
猜疑心の目で見られぬようにご注意ください・・・・・・・・・・・・・。


■住宅買い手の都合と作り手の都合

 『夢のマイホーム』
を手にすることはたやすいことではない。
デフレ時代で値安感はあるものの、収入も減少するご時世である。
しかし、無理しても手に入れたいのが
『マイホーム』。あれやこれやと『マイホームの質』の、
検討にも熱が入るのも必然である。
 おかげ様で住宅購入計画・住宅の質に関する情報は巷で広く目に出来る時代である。
しかし、
『夢のマイホーム』を現実に形成していく段階で、種々の妥協との戦いが始まる。
それは、『資金』であり
『作り手の都合』との戦いである。

『資金』でのネックはやはり土地価格。値安感はあるものの建物の計画において
『作り手の都合』への妥協が大きく作用してしまう。
『良心的な作り手』ならば可だが、『良心的ぶる作り手』も介在するのも事実。
ならばと、『メジャー企業』のシリーズ物・規格物に結果妥協するのもうなづける。
 しかし、『メジャー企業』にも
『作り手の都合』なるものがもちろんある。
デフレ戦争の中で顧客確保(売上確保)の為の努力は大中小企業問わず熾烈を極める。
情報化の嵐の中で、素人が素人でなくなってきた営業の難しさもあり、
各住宅企業・産業界も押し付けPRだけでは買い手のハートをつかめない。
付加価値とサービス付与が重要なポイントとなっている。
 裏を返せば、企業利益の圧迫であり、それに耐えられなければ生き残れない。
高度成長期時代の価格による高級感でのPR戦術からの脱却に成功し、
形だけの企業倫理の振りかざしでなく、真の営業マン教育と
『買い手の都合』
理解した商品開発・提供が出来うる企業が
『買い手』のハートをつかむのだろう。

 住宅
『夢のマイホーム』を一般の消費消耗商品と同様に取り扱う企業があるとするならば、
社会から抹殺されてもやむを得ない事かもしれない。
『衣・食・住』は生活の根幹であり、それに生業を求める者の持つ社会的責任と
道義的責任は非常に重い。『住』は今やっとその原点に立ち返ろうと模索している様に
見えてならない。最近の住環境(建築)に関する問題・事件報道に触れるごとに痛感する。
これも
『買い手』『利用者』の知識・意識が高まってきたからである。

 しかし、『買い手』『利用者』の知識がすべて正しいとも限らない。情報化時代の
弊害も中にあることは否めない。
『作り手』が正しい情報と知識を『買い手』に提供する
努力を怠らない事が必要である。
そして『都合』が双方、満足し得るべき結果になる物づくりが出来ることを望みたい。・・・・・


■架橋体としての化学物質の分解について考える

 ●シックハウス対策による二次被害

大別して室内で発生する有害物質への対策は二通りに分類される。
一つは吸着タイプであり、仮に
Passive Type(受動的)と名づけ、
二つめは発生源を絶つ意味で
Active Type(能動的)と分類する。
 Passive Typeは活性炭やシリカゲル等有孔、あるいは粘性(タッグ)のあるもので吸粘着させるもので、
穴が満杯になったり、吸着限界で吸着効果がなくなれば、取替える必要があり、寿命は短期である。
方法として自然吸着と電動による強制吸着がある。
これらの方式の最大の難点は室内で有害物質が発生している場合、
吸着等装置・方式と人が同じ環境の中で同時に汚れた空気を採りこんでいるということであり、
その間、人の体内に有害物質がどんどん蓄積されてしまうということである。
この他、光触媒等の酸化還元方式を利用した類も同様である。
 さて、二つめの
Active Typeである。
どの化学者もあるいは物理学者も全ての方が異口同音に思いつくことは、
有害物質を
「分解して解決という発想である。
従来、建築における揮発性の有害物質はその元凶が接着剤にあると言われてきた。
いわゆる二次使用される施工糊である。それが多分に室内の空気環境を汚しているともいえるが、
「有害物質の発生原因は糊(接着剤)だけではなく、建材の製造段階で使われている、
建材の分子同士を結び付けている化学架橋体に問題がある」ことも確かである。
,建材の製造段階で必要があるからこそ使われている化学架橋体を分解してしまったらどうなるか
 例えばフローリグの芯材として使われている合板は米粒ほどに硬いフェノ―ル樹脂に、
ホルムアルデヒドを添加しドロドロになった時点で木の繊維を通して製品として完成させているが、
このホルムアルデヒドを分解してしまったら合板の物性強度が劣化し、
商品としての強度価値がなくなってしまう。また有害物質として注目されている
トルエンやキシレンも床材の化粧面やクロスの製造段階に多用されている。
そしてこれも、もし分解してしまったら化粧面やクロス面に気孔穴が発生し、
建築資材として美観をそこね、使用に堪えないものとなる。
 従って、発生源を絶つという目的で開発された
Active Typeの製品も、
こと
分解するという観点にたつと取返しのつかない事となり、さらに分解作用から発生する、
二次形成物質により室内環境への悪影響(二次被害)も懸念される。
対策したいが対策品そのものにより症状が発生する為、使用を断念せざるを得ない、
方々がいらっしゃるのも事実である。


 では発生源を絶つ望まれるActive Typeとはどういったものなのか。
それは
化学架橋体として必要に駆られて使われている揮発性の有害化学物質を室内に放散させることなく、
あるがままのその位置で
安定させてしまうという考え方である。
それが実現すなれば建築資材の強度物性も、また美観も損なうことなく、
安全な居室空間で人が住まうこと&建築が可能、ということになる。
当ページで紹介しているシックホルドシステム『バランス液』は、望まれるActive Typeとして
開発されたもののひとつである。
この分野のさらなる発展開発が望まれるが現段階では他に見当たらないのも事実である。

シックハウス対策が規制と商用ベースの狭間で本来の開発目的を見誤ることの無いことを祈りたい。
そして、この業界が社会に対し健全に相乗発展することを期待したい。


■住環境での本物志向と生活環境・慣習変化からの観点

今週、WEBのなかで非常に興味深いページを見つけました。
「かしこいサプリメントの選び方」本物のサプリメントに出会うために・が副題です。
素人と自認する筆者が商品・事象を自身の目で検証し、本物を見極める能力を
ユーザー側が持つべきと発信されています。サプリメントは当方専門外ですが

非常に参考になるページでした。→http://www.geocities.co.jp/Beautycare/9402/

今週は本物をキーワードに、最近の住環境を考えてみたいと思います。
化学合成品が多く使用されている住環境において、自然素材・天然素材系を求める

俗に本物志向の傾向があります。滝の近辺で多量に発生するマイナスイオンの効能を
対比宣伝するマイナスイオンの発生器・脱臭器等も良く売れているようです。
自然と本物が同意義・同対比に位置付けられているのでしょう。
そして、いつかしら廉価で便利な合成品が悪役に転じ、
供給する側も悪人と化す構図です。建築建材の中で
身近な自然素材である畳を例に、
現代社会の勝手な構図にふれてみます。
畳は畳表、畳縁(へり)、畳床から成っています。
畳の良さを左右するのは畳表といわれています。故に値段も大きな幅があり、
中には値のつけられない物もあるそうです。
原料のい草は熊本・岡山産が有名です。近年中国産も増加しています。
畳表の色・香り・織込み本数が大事な価値判断とされています。
 
畳縁はアクセント的役割と畳の角を保護する役目を成しており、茶の席等では作法の
修練の一貫として位置づけられたとも言われています。

一転して畳床は近年大きな変化を遂げてきています。元来ワラを使用するのですが、
本床と称する5cm〜6cmの厚みの畳床を目にすることが一般では少なくなりました。
現在の主流はポリスチレンフォーム・インシュレーションファイバーボード等の建材床です。
ここまでは畳に関する基礎知識です。
そんな和文化の代表でもある畳業界の現状とは・・・・。

 
●畳がかかえる問題と業界の苦悩
近代日本の住居は従来畳部屋が主流でした。もちろん本床仕様です。
しかし、昭和48年のワラ不足に端を発し昭和55年には本床と建材床の比率は逆転。

その後、各種新建材床が主流・定番となっています。これは材料の不足だけでなく
製造環境の問題と後継者減少も大きく関連しています。さらに高度成長期の中で
大量生産の必要性と価格競争の結果とも言えます。建築仕様の観点からは、
より軽く、扱いやすく、薄く、メンテナンスフリー、そして安くを要求したからです。
本畳を旧来生産する業界側からすると、消費者そして建築界が
本物を自ら排除してきたと映るかもわかりません。
しかし、建築技術者の立場からは単に社会要求に呼応するだけでなく
生活環境の時代変化により本物がそぐわなくなったという見方もあります。
本畳は弾力性・優れた吸放湿性、そして五感に訴える魅力があります。
逆に、湿気やすくカビ・ダニの温床ともなりえます。しかし、昔は皆定期的に
各家庭で大掃除をし、さらに畳を起こし天日乾燥・消毒を行っていました。
家の中だけでなく近所の路地・道路をまで掃除したものです。
これを怠ると、いくら隙間風の多い低気密の家であってもたちまち不快な思いを
するからに他なりません。本物の良さを維持するための工夫と労力です。
 現代の住宅ニーズの主流は高気密・高断熱です。諸処問題は抱えていますが、
生活習慣の変化に呼応したものであり、手作りから規格型への移行とも言えます。
然るに、現在でも畳はカビ・ダニの被害から完全に脱却していません。
新たに防虫材・農薬・防湿材等による害も言われ始めています。
しかし、消費者が拠り所とする畳規格(JIS)でもほとんどが防虫処理を
義務付けているのです。クレームへの対応と、品質指導の両面からです。
 他方で、現代畳がおよぼす住環境への影響が各方面無責任に報じられ、
消費者が行うべき最低のメンテナンスについてのPRはなおざりです。
さらに、一方で建材の自然素材回帰と本物の良さの鼓舞PRです。
畳業界は、時代の変化に対応すべく本床へのこだわりを持ちつつ
製品改良の努力を続けてきたはずです。
 結果、本物回帰は喜ばしいで事でしょうが、忸怩たる思いもあるのでは・・・・。
 このような例は他にも事例があります。
 機会をみてこのコラムでもご紹介したいと思います。


まだまだ低い化学物質放散影響に対する認識

最近、シックハウス関連の報道も以前に比し、目にする機会が増えてきました。
書店にも住環境に関する雑誌・書籍類のコーナーも充実が図られています。
その理由のひとつに、来年度からの建築基準法の一部改正を含む行政の
各分野での取り組み影響も大きいと考えられます。
しかし、行政の取り組みは歓迎こそされタイムリーとは言えず遅すぎる感があります。
IT時代の中で世間の情報は急速に展開しています。
WEBディレクトリーのカテゴリーにシックハウスが常識追加されているのを見てもわかります。
ところが、まだまだ個人レベルでの認識に留まっているといわざるを得ません。
真に症状に悩まされている方にとっては、その症状を理解できる状況に、
まだ社会は至っていないと感じておられる方が大多数です。誰にも相談できず、
相談しても病的障害というメガネで見られ真摯に対応されないという悩み。

良い建材を使用しているので心配ないと説明をうけたけれども・・・・・・・・・
ホルムアルデヒド数値レベルは厚生省指針値以下なのに・・・・・・
真にお悩みの方、また心配な方は本当に良くシックハウス問題に関して勉強されています。
書籍やWEBでの情報提供量が多い事も効を奏しています。
然るに、住宅販売及び建築工事に関わるプロ集団・諸官庁担当部署員の知識・認識は
低いといわざるを得ません。もちろん時代の必須事項として真剣に取り組まれている
プロの方々もいらっしゃることは否定いたしませんが・・・・・・
失礼ながら建築素人とプロの間で、関連専門知識の習得度が逆転している現象は
他の産業形態では非常に少ないことではないでしょうか。

なぜ時代必須事項の認識が逆転しているのか?

室内化学物質の放散濃度についてはWHO(世界保健機構)で指針値が提唱され
各国によりその数値に差はあるものの指導・規制が行われています。
わが国においても厚生労働省が当然窓口として指針値の発表により進められてきました。
しかし、関連する省庁間の連携がこれまでうまく調整が図られていません。
特に建築に関する事項については指導の中身で差が生じています。
(一例)化学物質放散濃度の計測結果の温度補正(室温)の取り扱い
      ホルムアルデヒド  世界保健機構(WHO)    23℃
                    厚生労働省   25℃ 国土交通省    20℃
ホルムアルデヒドは低温度側で補正すれば計測結果値が下がるのは常識です。
何らかの思惑、圧力無しに世界常識に反する20℃なんて設定は・・・・・・?

また、建築的指導は具体化する傾向にありますが、家具類への指導は置き去り状態です。
業界の自主規制・管理の下 企業の良識感を消費者として信じてきたとはいえ
昨今の各企業の内部リークによる問題発覚を目にするに、
建築業界も時間の問題と言わざるを得ません。

建築関連業界は発注者から実質施工協力会社までほとんど請負という形態で契約されています。
その受注に関しても競争が不景気の波の中で激化しています。
主従の関係も営業施策上当然強固です。
化学物質放散問題に関しても、その調査と解決策は上位から下位へ責任の転嫁により
委ねられているのが現状です。当然、消費者に一番近い顔の上位企業は深く知識取得する
必要性が薄れていきます。
ややもすれば、触れたくない・事なかれ主義に走りブランド保持のために個別消費者に対し
理論武装により逆襲または和議に転ずる事象も見受けられます。
各建材メーカーは製造者として研究開発を続けてはいますが、現状ではJIS・JASの規定による
数値を満足すれば建材性能としてのランクを与えられます。
このランクを健康住環境のPRに利用することは結構なことですが、これは最低限必須事項であり
室内への化学物質の放散濃度が指針値以下になる事を保証しているものでは無いという事は
PRされていません。

キーワードブームの弊害

マイナスイオン・光触媒・トルマリン・竹炭・深層水・・・etc
住環境改善においては種々商材・機材が世の中に出ています。
開発趣旨に基づきキーワードを製品化した物・後付でキーワードをイメージとして
ネーミングし製品化した物・キーワード原材を使用しているが効果が不明瞭な製品とさまざまです。
化学物質の放散でお悩みの方にとっては、どれも光明に見えるであろうと思います。
また、光明に見えるべく各メーカーもPRに必死ですから当然のことでしょう。
昔から、健康をキーワードに商売をすると失敗は無いと言われています。
今まさに、シックハウスは現代用語として認知されるに至り、住環境に関するキーワードも
シックハウス対策物が乱用されています。
キーワードイメージ先行により消費者が実効果比較する機会が減少している傾向に
あることに不安を感じえません。ブームといえばそれで済むことですし、
右へならへで購入する方は良いのですが、決して安い買い物ではなく

真にお悩みの方にとっては後悔先に立たずの方々も相当数いらっしゃいます。
商品に関する正しい知識と理解そして運用の条件適否を十分検討していただきたいものです。

シックハウスの中でも化学物質放散が要因とされる問題の対策に関しては
もっともっと行政主導型で強力な指導が望まれます。
住環境における健康対策品を在来の健康食品等と同様に
ブームとして悪しき結果を招くことの無いように望みたいものです。


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