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<化学物質の貢献と害>            抜粋:叶カ活環境研究所(アレルギーと生活環境を考える)
私たちの身の回りには化学物質があふれています。それらは私たちの生活を豊に便利にしてくれます。一方、強い毒性を持つ化学物質もあります。安全と思われていた化学物質も、
健康や環境に被害をもたらす場合があることもわかってきました。

世界中で開発された化学物質の情報を収集している米国の機関には、2000年末時点で、
2800万種類以上の化学物質が登録されています。
また、毎日4000種類もの化学物質が生まれています。

レイチェル・カーソン女史が、1962年に発表した「沈黙の春」は、
化学物質による自然破壊に警告を発した先駆書として全世界に大きな影響を与えました。

化学物質が厄介なのは、体内に入って即座に影響を現す毒性だけでなく、ほんのわずかな摂取でも、体内に蓄積してガンを発生させたり、子孫を残す能力を損なったりする性質を持っていることです。
環境ホルモンと呼ばれている化学物質)

「化学物質による貢献、プラス面」
豊かさ・便利さ・快適さ・経済性・画期的・伝染病から人命を救う等々、人類に貢献しています。

「化学物質のマイナス面(害)」
公害・薬害・発がん性・過敏症・生殖機能異常・地球環境への影響等々、
「害」が問題になってきています。例えばDDT(殺虫剤)やPCB(ポリ塩化ビフェニール)も、
開発されたときは画期的な商品ともてはやされ大量に使われましたが、
後に毒性が強いことが判り、今ではほとんど生産されていません。

水質や土壌を汚染、環境破壊を引き起こし、人々の健康を脅かす原因にもなってきた
化学物質が持つ危険性は、長期間使い続ける中で徐々に明らかになってきました。

私たちは、「便利さ」だけではなく、化学物質の持つ「リスク=害」を
きちんと認識することが大切
だと思います。

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<健康被害のトップはシックハウス症候群>
●シックビル症候群
近代的なビルでは、フィルターを通して空気の浄化が行われていますが、
その空気が循環しているだけで、外気との換気はほとんど行われていません。
そのようなビルでカーペットの張替え、クリーニング、内装工事などが行われると、
化学物質がオフィス全体に充満してしまいます。
会社に出勤すると体調不良になるシックビル症候群になってしまいます。
ビルではなく住居で発症した場合、シックハウス症候群と呼ぶようになりました。
シックビルの方が先輩です。
●シックハウス症候群
「シックハウス症候群」は、新築やリフォームなど「住居」が原因で発症した化学物質過敏症の
一種と考えるとわかりやすいと思います。
化学物質過敏症とは共通する部分が多々ありますが、原因と思われる物質が単一に近くて
絞り込みやすく、症状も比較的軽度の場合シックハウス症候群と診断されるようです。
住居から避難する、空気を浄化するなど、原因となる化学物質を吸わないことで快方に向かいます。
しかし、多くの方々が、原因がわからずに汚染物質を吸い続け、症状を悪化させてしまいます。
次第に数種類の化学物質に反応するようになると、化学物質過敏症と診断されます。
治療法が確立されていませんので、一刻も早く汚染物質を吸わないような対策が先決です。
●シックスクール症候群
最近、シックスクール症候群という言葉ができました。 学校も新築や、改築、増築工事を行った後、
生徒や教師が体調不良を訴えるケースが多発しています。
症状はシックビル(ハウス)症候群と同様ですが、学校が原因なのでシックスクールといいます。
成長期の大事な子供を預かる施設なので、工事には最大の注意を払っていただきたいものです。
<シックスクール対策に「学校環境衛生基準」を改定>
文部科学省は厚生労働省がシックハウス症候群に関し、室内空気中化学物質濃度の指針値を
順次設定していることを踏まえて、学校における化学物質の室内濃度を検査するよう
「学校環境衛生基準」の改定をすると2002年2月5日報道発表した。
14年4月1日より適用される。厚生労働省の指針値と同値を判定基準とし、定期検査、臨時検査を行う。ホルムアルデヒド、トルエンの2物質と、必要に応じてキシレン、パラジクロロベンゼンの2物質も
実施する。(文部科学省HP・報道発表一覧より)

●アレルギーと化学物質?
オーストラリア、ギャレット博士の「室内環境のホルムアルデヒドと子どものぜんそくの関係」を
調査した研究で、ホルムアルデヒド濃度が40ppb(0.04ppm)を越える家に住む子どもに、
ぜんそくやアトピーが多いことが明らかになりました。
新築、リフォーム、転居などがきっかけで、ホルムアルデヒドなどの化学物質を吸い、
アレルギーになったり、アレルギー症状が悪化したりする例が最近多く見受けられます。

化学物質過敏症の権威、北里大学の石川哲名誉教授、宮田幹夫教授の調査で、
化学物質過敏症の70%以上にアレルギー疾患にかかったことがあることが分かりました。
化学物質過敏症はアレルギー体質の方がかかりやすい傾向があり、化学物質過敏症が
アレルギーと近縁の関係にあるのは間違いありませんと著書に書かれています。

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<化学物質過敏症とは?>
●化学物質過敏症
別名「20世紀病」「環境病」とも言われ、1951年米国で発見されました。

化学物質に「大量」もしくは「微量に長期曝露(化学物質にさらされること)」した後に起きる、
化学物質に対する過敏反応と定義されました。

人体が化学物質を受け入れる事のできる「コップ」を持っていると仮定します。
その「コップ」がいっぱいになり、溢れ出てしまうとごく微量の化学物質に対しても反応してしまいます。このように化学物質に過敏に反応する人を、化学物質過敏症と言いますが、正式な病名ではありません。

人によってコップの大きさが違うので、家族の中でも過敏に反応する人と、
反応しない人がでてきます。そのため、家庭内の化学物質が原因だと認識することが難しくなり、
どうして良いかわからなくて、困惑してしまうのです。

発症の原因と考えられる化学物質は1種類でも、一旦発症してしまうと多種類の化学物質に対し、
極端に微量でも過敏に反応してしまうので生活圏が狭まり、
重症になると仕事や日常生活を営めない状態になってしまいます。

原因不明の体調不良は、化学物質による過敏症を疑って見ることが必要です。
日本国民の約1割が化学物質過敏症と考えられ、かなりの潜在患者や予備軍がいると
専門医は推測しています。
●過敏症になると極微量でも反応

プール1杯の水に目薬1滴ほどの量ppt    1m四方の立方体の水に1gの量ppm

ppt(1兆分の1=ピコ) ← ppb(10億分の1=ナノ) ← ppm(100万分の1)

化学物質過敏症の患者は、WHO(世界保健機関)などの定める、
「健康に問題がない」と言われる基準値よりずっと低濃度の化学物質でも反応してしまいます。
精度の高い検知器と同じくらい、ごく微量の化学物質でも反応します。
●有害化学物質の量と反応の関係

極微量 ⇒⇒             ⇒⇒ 致死量

「化学物質過敏症」⇒⇒
「アレルギー」⇒⇒「中毒」⇒⇒「致死」
●どんな症状?
目がチカチカ・目のかゆみ・なみだ目・視力低下・視野狭窄
のどの痛み・のどの詰まり・吐き気・息苦しい(肺機能障害)・せき
こめかみに圧迫感・頭痛・めまい・ふらつき・耳鳴り・聴覚異常
疼痛・筋力低下・筋肉痛・関節痛・腰痛・腹痛・下痢
あくび・空気不足感・イライラ・動悸・倦怠感・慢性疲労・不眠・不安・うつ症状
舌のしびれ・味覚異常・感覚異常・発汗異常・ほてり・手足のしびれ・手足の冷え
皮膚の発疹(湿疹)・かゆみ
アレルギー症状の悪化等々
●発症のきっかけ?
1.新築住宅に入居・リフォーム・転居がきっかけ
建材の接着剤や防腐剤、防カビ剤に使われている「ホルムアルデヒド」、塗料やワックス、木材保存剤に含まれるトルエンやキシレンなどの「有機溶剤」、白アリ駆除剤や農薬、防虫剤などに使われている「有機リン系殺虫剤」「シックハウス症候群」3大原因物質と言われています。

2.害虫駆除・農薬散布・畳替え・家具調度品の購入
白アリ駆除後、畳替え後などに体調不良を訴える例が多く、有機リン系殺虫剤による被害です。
農業を営んでいる方が、使用する農薬によって化学物質過敏症になり、無農薬栽培に切り替える例は多々あります。住居やオフィスのダニ駆除、ゴキブリ駆除が原因で発症された方は、
症状が重い方が多いようです。

3.殺虫剤、防虫剤、抗菌剤、芳香剤、化粧品、洗剤類など生活用品の変化
防虫剤を多用したタンスが寝室に置いてあり、睡眠中に吸い続けて発病したり、
トイレボールなどの消臭・芳香剤を置くようになってから発病したりする、
生活用品の変化も見逃せません。電気式殺虫剤や燻煙式殺虫剤などの使用も原因になりますので
注意が必要です。
(化学物質過敏症の発症までに至らなくても、アレルギー疾患の悪化要因になります)

4.化学物質を扱う職業の方
農薬、薬品、塗料、インク、繊維や衣類の加工剤、染料、くん蒸剤などを扱う職業の方は
作業環境にご注意ください。
パーマ液を使う美容師、麻酔薬を吸い込む歯科医師、ホルマリンなどの薬品を扱う検査技師・医師、
溶剤を使うクリーニング業などは、普段の仕事中に化学物質を摂取しているので、
コップの水はいっぱいに近い状態と思われます。仕事上での発症は何とか免れても、
自宅の新築やリフォームがきっかけで発症する可能性が高いのでご注意ください。
●専門医は?
日本でシックハウス症候群・化学物質過敏症の研究・臨床にいち早く取り組み、初めて科学的な診断方法を確立するなど、この問題の第一人者は、北里研究所病院・臨床環境医学センター長の石川 哲先生(北里大学名誉教授)、センター部長の宮田幹夫先生(北里大学教授)
<化学物質過敏症、シックハウス症候群の検査・治療を行う病院の代表例>
「国立療養所盛岡病院」「北里研究所病院」「東京労災病院」「国立相模原病院」「国立療養所南岡山病院」「国立高知病院」「国立療養所南福岡病院」

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<化学物質はどこから体内に入るか?>
●呼吸から入るのが何と30倍!
同じ量の化学物質が体内に入ると想定します。
経皮(1とします)……皮膚から進入。医薬品、合成洗剤、化粧品、水道水の汚染物質など。
(合成界面活性剤は特に注意)
経口(10倍)…………食物や水は、肝臓のチェック機能で一部は解毒されます。
吸入(30倍)…………空気は、呼吸のチェック機能がないので、直接肺から血管内に入ります。

1日に人間が吸う空気の量は約2万リットル、
重さにして約20kgもの大量の空気を吸い込んでいるのです。
空気が化学物質で汚染されていると、健康に影響が出る確率が高いので最も注意が必要です。
室内の空気は大気の何10倍も化学物質で汚染されていると言う研究結果も発表されています。
●絶対量が多い経口=食品・水
食べ物、飲み物など、口から入る化学物質は、食品添加物だけでも1日80種類以上。
最近は、日持ちがするよう防腐剤などを大量に使っています。(後述)
それ以外に農薬を使った野菜や、肉、魚介類、飲料水、調理用水からも入ってきます。

<怖い食物連鎖>
魚の場合「微生物」を「小魚」が食べ、それを「中魚」が食べ、それを「大魚」が食べると言う、
自然の流れがあります。これを食物連鎖と言います。魚に限らず、自然界ではこのような
食物連鎖による生物凝縮が行われ、人間の体内でも化学物質が高濃度に蓄積されています。
食物連鎖により数千万倍に濃縮される場合もあります。
今騒がれています「ダイオキシン」の場合、90%以上は食物から人体に入ると考えられています。

水道水の水源となる河川や地下水の化学物質汚染も悪化が進んでいます。
インスタント食品や加工食品をできるだけ避け、無、減農薬の野菜を食べるなど、
化学物質の摂取をできるだけ少なくすると共に、飲料水や調理水には性能の良い浄水器を使用するなどの幅広い対策が必要と思います。
●コップの水を増やさない!
現在の生活環境から化学物質をゼロにするのは不可能です。
意識して、生活環境から化学物質の摂取量を減らす努力をして、
「コップ」の水を増やさないように心がけることが大切です。
自分や家族の「コップ」の水がどの位なのかは分かりませんが、もう少しでいっぱいになる可能性は
十分にある環境で生活していることは事実です。あまり神経質になりすぎる必要はないですが、
できるだけ注意して総摂取量を減らすことが「健康を守る」ことにつながると考えます。

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<家庭の有害物質をチェック!>
普段何気なく使っている日用品などに、有害なものが多いので、チェックしてみてください。
特に殺虫剤や防虫剤、抗菌剤などは、「生き物を殺す=人体にも影響が大きい」ので、
むやみやたらに使わないように注意が必要です。

<農薬・殺虫剤>
殺虫剤・除菌剤・除草剤・シロアリ駆除剤・ゴキブリ駆除剤・蚊取り剤・防虫剤・抗菌剤

<住宅建材>
家具や合板、壁紙の接着剤(ホルムアルデヒド)・壁紙の可塑剤・合板や畳の防虫剤・
ペンキ(トルエンキシレン)・うすめ液(シンナー)・ワックス・ニス(アセトン)・防腐剤・難燃剤・壁紙・
カーテン・カーペット(防炎加工)・防カビ剤

<食品・食品添加物>
保存料・防カビ剤・殺菌剤・発色剤・酸化防止剤・着色料・漂白剤・甘味料・調味料・食肉類に含まれる抗生物質・重金属(カドミウム・水銀・鉛)・ダイオキシン

<大気汚染>
窒素酸化物(NOx)・硫黄酸化物(SOx)・炭化水素(HC)・アスベスト・ダイオキシン

<水道水>
農薬・合成洗剤・有機溶剤(トリクロロエチレン・テトラクロロエチレン)・トリハロメタン・
クロロホルム・四塩化炭素
・重金属

<洗剤類>
合成洗剤(合成界面活性剤・酸化防止剤・保存料・金属封鎖剤)・シャンプー・柔軟剤・漂白剤・
カビ取り剤・ボディシャンプー

<食器・容器>
プラスチック類(可塑剤・安定剤・酸化防止剤)・メラミン食器

<衣料品>
繊維加工材(ホルムアルデヒド)・防虫剤・脱臭剤・ドライクリーニング溶剤(トリクロロエチレン
抗菌グッズ(特に靴下・パジャマ・肌着・おむつ・形態安定シャツ)

<医薬品>
総合感冒薬(ピリン系、アスピリン、アセトアミノフェンなど)・鼻炎、咳止め用内服薬・抗ヒスタミン剤・
ステロイド剤

<その他>
香水・化粧品・化粧品添加物(殺菌剤・防腐剤・着色料・ホルモン剤)・ヘアスプレー・パーマ液・
染毛剤・トイレボールパラジクロロベンゼン・芳香剤・消臭剤・たばこの排煙・
掃除機のゴミパックの抗菌加工

パラジクロロベンゼンなどの太字・斜体は、発ガン性物質
●複合汚染
2種類以上の毒性物質によって同時に汚染されることを複合汚染と言います。相加作用、
相乗作用が起き、最高1600倍も毒性が強くなることもあるそうです。
私たちは常に多くの化学物質にさらされているので、
複合汚染の可能性がきわめて高いと考えられます。
●環境ホルモン? ダイオキシン?
「環境ホルモン」
ごく微量でも、生物の体内に入るとホルモンと似た働きをして内分泌機能を阻害し、
生殖機能などに悪影響を与えると考えられる化学物質で、正式名は「内分泌かく乱化学物質」。
現在、環境ホルモンの疑いがあるのは約100種類以上あると言われています。
猛毒のダイオキシン類・PCB(ポリ塩化ビフェニール類)・合成樹脂原料のビスフェノールA・
農薬のDDTなどが代表的な「環境ホルモン」の疑いがある化学物質です。


「ダイオキシン」
環境ホルモン作用がある有機塩素系化学物質で猛毒があります(1gで1万人を殺傷)。
WHO(世界保健機関)は、1997年2月、ダイオキシン類の評価を「発ガン性の疑いがある」から
「発ガン物質である」に変更。1998年5月、許容摂取量(TDI=安全とされる1日の摂取量)を、
体重1kg当たり10ピコグラム(1ピコは1兆分の1)から1〜4ピコグラムへ大幅に引き下げました。

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<化学物質の「蓄積」と「分解・排泄」のメカニズム>
●普通の生活で蓄積され続ける化学物質
普通に生活していると、化学物質は「出る量」より「入る量」の方が多くなるので、
体内に蓄積され続けます。人によって化学物質を蓄積できる器(許容量)に違いがありますが、
許容量を超えると体は化学物質を拒絶しようとします。
「シックハウス症候群」、「化学物質過敏症」は、化学物質が許容量を超えて蓄積された結果、
発症すると考えられていますが、「アレルギー性疾患」や「原因不明の体調不良」なども、
化学物質が深く関係していると推察されます。
●体内の脂肪組織に蓄積される化学物質
多くの化学物質は、人間の身体の脂肪組織に蓄積されていきます。
脂肪組織というと「皮下脂肪」がすぐ頭に浮かびますが、「筋肉」や「内臓」「脳」「神経組織」「細胞」
「母乳」などにもあります。これらの脂肪組織を直接生検して調べると、
300種類もの化学物質が検出されます。
塩素化合物や揮発性有機化合物(VOC)は、血液より脂肪組織に高濃度で蓄積されています。
化学物質は層が積み重なるような感じで蓄積されていて、ある種のものはその他のものが
除去されるまで動かない・・・みたいなことがあるそうです。
蓄積された化学物質は容易には排泄できません。
●化学物質の解毒システムは?
解毒はやはり肝臓が主役です。
脂肪組織に溶け込んだ化学物質は代謝により(運動や入浴など)遊離し、
血液によって肝臓に運ばれます。肝臓で解毒し、分解された物質は、再び血液で運ばれ排泄されます。分解物の一部は腎臓を介して尿から、そして胆汁などに溶けて便から、皮膚から汗で排泄されます。
運動や入浴、サウナなどで熱が加わると脂肪組織を流れる血流が増加します。
それで化学物質のピックアップ(拾い上げ)が盛んになり、肝臓での解毒作用が増加します。
●出口が見つからない化学物質
化学物質過敏症の人は、汗が出にくくなってしまいます。
自律神経の狂いが汗の出を悪くしていると考えられます。汗の出は、視床下部で調節されますが、
化学物質による視床下部機能不全が原因でもあるとも考えられています。
また、自律神経の狂いは行動意欲をも低下させます。体を動かすことも少なくなるので、
代謝が悪くなっていきます。肝臓の処理能力も衰え解毒作用が低下、
血液の浄化もうまくいかなくなります。酵素解毒システムがダメージを受け、
化学物質除去プロセスを複雑にします。蓄積された汚染物質の層が重なっていくとますます
除去しづらくなり、蓄積された化学物質は出口が見つからずに体内をさまよい続けます。
化学物質は生活環境内で徹底的に排除しない限り、体内に取り込まれますので、
次第に症状が悪化していきます。
●化学物質を追い出すには?
化学物質過敏症の方は、化学物質を解毒・排泄するシステムが極端に低下しているので、化学物質を追い出すのは容易ではありません。
排泄を促すのに、特に重要なのは脂肪組織の代謝が促進されることです。蓄積された化学物質が脂肪と共に解け出て、血液に運ばれ、血液から皮膚や臓器を通じて排泄されます。身体全体の新陳代謝を盛んにし、解毒システム、排泄システムを正常に戻し、脂肪組織の代謝を促進させることです。
●温熱療法で化学物質を移動させる
低温サウナによる温熱療法は体の脂肪組織に蓄積された化学物質を移動させて
排泄させることを短時間で可能にします。臓器から化学物質を遊離させる。
そのことで、飛躍的に患者の状態が良くなることがあるそうです。ゆっくり解毒させる。
蓄積された化学物質の層を、1枚ずつ剥がすようにするのが良い
(重症患者ほどゆっくり解毒した方が良い)。熱が加わると脂肪組織を流れる血流が増加します。
肝臓による解毒が促進されます。尿や便、汗からの排泄も促進されます。
急激に出る汗は大半が水分ですが、体全体をゆっくりと時間をかけて温めると、
脂肪組織に蓄積した有害化学物質が徐々に血液に溶けていきます。
血液に溶け出た化学物質は汗として排泄されやすくなります。
●「サウナ」は化学物質の排泄を強力に促進
昔からインデアンもローマ人もドイツ人もスカンジナビア人も解毒にサウナを用いてきました。
17世紀には、鉱山労働者の水銀解毒治療にサウナが使われ、1970年代には麻薬常習者のために
サウナによる浄化プログラムが開発されています。
近年では、PCB、ヘキサクロロベンゼン、PBBなどもサウナで洗い流せたと報告されています。
「サウナ」はフィンランド産サウナ石による遠赤外線効果で、体の芯までゆっくり温め、
体全体の代謝を進めます。汗が出にくい人も、サウナ浴を続けることで徐々に
発汗されやすくなりますので、化学物質は汗から大量に排泄されます。
また、化学物質は肝臓で解毒され易くなったり、胆のうを通じて便から排泄されたり、
腎臓経由で尿から排泄されます。代謝が促進されることで、
体内の解毒・排泄器官の働きを活発にして、化学物質を追い出すのです。
●体を温める工夫を
化学物質過敏症になってしまうと普通の「サウナ」には入れないと思います。自宅にいても体を温めて代謝をあげ、化学物質を分解・排泄することはできますので、最大限努力してください。
「シャワーを浴びるだけでなく、必ずお風呂に入る」「体が温まる食べ物を摂取する」「クーラーで体を冷やさない」など、体を温める工夫をすれば、化学物質の分解・排泄が促進されます。
ここでいろいろ説明するよりも、参考になる本が出ていますので、是非お読みください。
「”体を温める”と病気は必ず治る」石原結實著・三笠書房

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